おバイク

【随時更新】RZ50 TZR50R TZM50R 4EUエンジン 加工流用OH基本情報(トップ表示)

なんだかんだあってRZ50を車体フルOHしてしまったので、忘備録として作ることにしました。
NSRやCRMに代表されるホンダの水冷2ストロークエンジンは、その多岐にわたるモデルとホンダ特有の微妙な仕様変更のおかげであらゆるエンジンの形式があるにも関わらず、オーナー数や中華パーツのおかげで整備情報に事欠くことはありません。改造情報なども豊富です。
しかしながら、TZRやRZ50、こと4EUエンジンについて、まともな情報を手に入れることは容易ではありません。
そこで、今回OHやエンジンスワップを通して得た情報や、その過程でインターネットで流用・加工情報を見て「ほんまかこれ?」みたいな怪しい情報も含め(私の財布がブローしない程度に&私がRZ50を維持していく限り)検証を進めていくことにしました。

RZ50(5FC型) 流用情報

リアサス強化レシピ

・純正パーツ等流等でリアサスを比較的簡単に強化できしました。ワンオフパーツを作る必要がありますが、この程度であれば旋盤がなくても自作できるはずです。
※このカスタムでは過積載状態でオフロード走行をするとフレームを破損するおそれがあります。キャンツー積載仕様にしたい方はDT50流用の項を御覧ください。



泣く子も黙るフィフティトレール、あの1980年代の2Stバイク全盛の当時、ヤマハの契約ライダーであった石井正美(いしいまさみ)氏が、本栖12時間エンデューロレースにおいて、並み居るフルサイズバイクを抑えて優勝。ノーマルのエンジンに、ラジエターとリアサスのみ強化して参戦し、奇跡のDT50として語り継がれたDT50のリアサスをポン付けする改造です。
リアサス自体はポン付けですが、ハーネスの取り回し変更と、サイドスタンドに下駄を履かせる改造が必要です。




フロントフォーク強化検討

リアサスと合わせてやってみたい改造。車高がぶち上がるのでサイドスタンドの下駄では間に合わず延長が必要かも…
RZ50のフロントフォークは流用元として使われがちですが、それを逆手に取り流用情報を集めてみました





その他流用情報等の検討


検証済み
・ブレーキロータ流用(ハイリスクローリターン) オススメしません
ネット情報等のまとめ
・DT50とRZ50のフレーム比較(画像のみで検証)
・RZ50に420チェーンスワップ等(非推奨)
・中華クラッチプレート販売情報(4枚・3枚)(現在人柱召喚中)
・3TUエンジンとの部品互換性検証(ミッションとクラッチアウター、キック取り付けのための検証)

・フロントホイール19インチ化 スポークなどの計算について
・4EUキックペダル取り付け
・YZ85エンジンとの比較及びシリンダー周り無理付け(凍結中)




4EUエンジン小ネタ集

実物での検証に基づき記載しているもの
・TZR50R、RZ50、TZM50Rのエンジンマウント形状の違い、スワップのための加工情報
・Nスイッチ取り外し時の注意点
・4EUエンジン特有のチェーン切れによる右側クランクケース破壊の修正情報
・腰下のクランクケース固定ネジすべてのネジ寸法記載。クラッチカバーやジェネレーターカバー、クランクケースのなべネジを六角ボルトへ置き換える際に参考になる(はず)
・腰下ベアリングのグリス除去が必要かについて
・腰下オイルシール打ち込み量の画像資料


未検証 小ネタ
・クランクオイルシールを後入れする方法
・YZ用点火系統(インナーローター)移植、つまり4EUインナーローター化の可能性






4EUエンジン 強化オイルポンプへの挑戦


分離のまま安全安心ボアアップへ向けて。4EUの分解可能なオイルポンプを分解してカムを自作、プランジャストロークを変更して4EU用強化オイルポンプを作りたい。
ついでに型番の出ないオイルシールのクランクケースにくっついてる軸のオイルシールの購入ページも置いてます






※上記リンク先の内容やリンク先は予告なく変更・修正する場合があります
※個人の主観・素人の憶測、こうあってほしいという希望的観測等によって構成されています。私が掲載した間違った情報による不利益に関して一切責任を取りかねますのでご了承ください。「間違ってるから内容修正しろワレェ」というご指摘はいつでも募集中ですので、遠慮なくどうぞ

RZ50 フレーム破損、強化とリアサス強化レシピ(DT50流用)

例のTW200のダンパーにDT50とかFZRのスプリング搭載したやつですが
キャンツー行ったら


IMG_1178


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フレーム曲がりました(オイ)

自作リアキャリアの強度のほうが心配だったはずなのですが、案外フレームのほうが弱かったですね


IMG_1191


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メインフレームの根本も座屈してます。現状ではまだ問題になる程度のものではありませんが…

IMG_1208

DT50のフレームに継いであるカウルまわりのフレームが折れてます。いやあ、エンジンブローの次はフレームブローかぁ

あーーっはっはっはっは

アホか


ということで、リアキャリアをおろしてフレームを曲げ戻したあと、酒を持って大阪から目指せ姫路


IMG_1233

白井内燃機工業でお世話になることに。200V半自動でやる予定が、なんかしらんがワイヤーが良くなくて無限にブローホールが。結局しゃちょーにTIGで溶接+補強を入れてもらったIMG_1234


このカウル固定ステーもクラックが入っていたので、TIGでもりまくり
まあ次はクラックじゃなくて引きちぎれるでしょう。

IMG_1235

ここも下にリブを追加。これが座屈するようなことがあれば、本格的にサブレームが必要になる。そして強化していないところが壊れてまた補強入れて……無限ループ

IMG_1236


塗装もしていい感じ

とりあえず直りました

帰宅後、次なる作業へ。
IMG_1286


フェンダーも全部はずして


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配線をひっぺがしたあと、写真のようにメインハーネスをフレームの外に通します。

RZ50だとフレームの内側を通る取り回しなのですが、こうしないとDT50のショックが入りません。実際、DT50もフレームの外を通しています。

IMG_1288

こんなかんじですね。

で、今写真に映ってるダンパーはDT50のダンパーです。フルボトムさせて干渉しないかを検証します

IMG_1289

フェンダーとか付けてみても、いろいろ限界ですがギリギリ干渉してません。
チャンバーもチェック

IMG_1290

おお、ありえんシャコタン。足すら入らん

シャコタンカスタムにいいかも(リジッドだけど)

IMG_1292

リアキャリアとかぜんぶつけた状態。
下駄もけっこう危うい感じだけど、5ミリか1センチさらに高くすれば安心、今のままでもOKって感じですね。積載するとわからんけど…

ちなみに、FZR250のバネを突っ込むのもやりましたが、実走行はしなかったけどけっこうカチカチになりました。わるいかんじ。かといってDT50の純正だとふわふわすぎて積載が心配。ならばとDT50に例の樹脂のスペーサーを突っ込んでプリロードをかけた状態でRZ50に搭載しました。結果はいい感じ。



このまま青山高原とかも行きましたが、攻めた走りの途中でリアが段差で暴れるという恐怖もなくなり、街乗りの段差でも不快にならず、青山高原の駐車場の陥没したところに突っ込んでいっても底づきしませんでした。底づきさせようとしてジャックナイフもしましたが、着地でもきっちり衝撃を吸収して底づきする気配はありません(もしかすると底づきしたかもだけど、勢いよく当たる感じではなかったので軽くタッチしたかな?といった印象)

ということで、RZ50のリアサス強化の最終的な答えとしては

DT50のショックを分解して20ミリのプリロードを突っ込んだ後、メインハーネスの取り回しを変更して搭載すると最強になる

でした。(あとサイドスタンド延長か下駄)

必要なものはDT50のリアショックと旋盤でジュラコンを内径55、外径71、長さ20に加工したものだけ!

ぜひお試しあれ。旋盤がない人はYSSのリアショック(2万7千円也)を買おう

RZ50(5FC) フロントフォーク流用情報まとめ

例によって記事のボリュームが増えてきたので移植です
以下本文

RZ50のフロントフォークはとにかく細い。81-84年式と98-02でともにΦ27で、長さは570mm
この直径のインナーチューブは、サクッと出てくるところから参照(URL:http://imb.rtc-net.org/fo-ku.pdf)すると
社外モンキー系
ドリーム50
CB50JX
YSR50/80
RZ50(どっちも)
RX50
RG50γ
ウルフ50
AR50/80
等である。似たようなバイクばっかりだね。
となると、コレ以外から流用する際にはステムから先(いわゆる三叉)が丸ごと必要になる。以下にその流用情報を示す。

・TZR50R,DT50とステムから先がポン付けできるらしい。DT50はTTR125と載せ替えできるらしいので、DT50のフロント周りを移植するとTTR125のものが使えるようになるかも
・DT50のインナーチューブは30mmなのか33mmなのかよくわからん。カタログには30って書いてるから多分30mm。後期と前期?とで異なるのかも?

33mm記載 http://ilovemotor.jp/shop/g/gZB0598/
30mm記載 http://xjrzakki.blog.fc2.com/blog-entry-304.html
カタログ30mm記載https://breeze.opal.ne.jp/pdf_files/Catalog_01.pdf

ドリブンスプロケットのPCDも全然違ったりするので、DT50もどこかでマイチェンがあったのかも?
海外仕様ではフロントディスクブレーキのDT50も居るので、ディスクブレーキのままフロントが良い感じのホイールになり、無理矢理マルチパーパスが捗るかも。

次に、インナーチューブだけで調べてみた。上記以外にもΦ27の車両は結構居るらしく、オフ車のモタード化にRZのフロント周りを移植することがあとをたたず、パーツ価格高騰の一因にもなっている。以下に、追加でインナーチューブが同一径の車種を示す(参照:https://paypaymall.yahoo.co.jp/store/webike/item/23876736/)

XR75/80
XE50/75
XL50/80S


流用の際にはこのへんから引っ張ってくるのも良いかもしれない。
さらに調べていくと、CRF100のフォークを改造している記事に行き当たった
参照:https://imp.webike.net/diary/59449/

>>CRF100のチューブ・ピストン・スプリングに、RZ50のボトムは問題なくつける事が出来た。

オイオイマジかよ。なんてこった。
私は既にCRF100用の19インチのリムを入手しており、フロントホイールを手に入れたらメーターギアとかも弄ってF19R17のRZ50で快適ゆるふわマルチパーパスを計画していたことがあったので、こんなことなら前回りの部品を一式買っておくんだった…

また、こうも書いてある
>>
フォークピストン・上からCRF100・XLR80・RZ50

ピストンはCRF100よりXLR80のほうが13mm短い。
リバウンドスプリングは5mmほどXLR80のほうが短い。

以下に各車両のフロントトラベル長を記載する
CRF100 不明(XR100は実測100ミリらしい)
XLR80 不明(足回りのベースはXR80Rで、それによると140mm)
RZ50 100mm



>>
インナーチューブ
CRF100 630mm
XLR80  595mm
RZ50  570mm
XR100RのフォークとXLR80のフォークは4.5cmXLR80のほうが短いので、
(ピストンの付き出し量+インナーチューブ長)-リバンドスプリング+ボトムボルトオフセット(地上からの位置)
から、大体同じような値が出る。

純正のフォークのままだと、19インチホイール装備時にタイヤが当たる可能性が懸念されていたが、ロングなフォークを使用することでそれも回避されるだろう

記事元の情報を集約すると

XLR80のインナーチューブ、ピストン、スプリング
CRF100のリバウンドスプリング
RZ50のボトム

で組み付ける場合、RZ50純正のフォーク全長+500mm、ストロークが40mm増加するとのこと。
トップキャップがサークリップからキャップボルトになるので、色々と都合がいい。最低地上高も上がる。
さらに、リアサスがDT50のものになると前後の車高が上がってたぶんバランスが良くなる(サイドスタンドの高さ問題は知らん)
これでキミも快適マルチパーパス(に、なるのかなぁ?)
DT50は170ミリもストロークするので、それには劣るが十分だろう……

なお、フロントフォークオイルシールは、モトラ、CT50J、ニュースメイトなどと共通で、NTBとかの汎用品が使える。実際使ってるが、現状問題はない。

随時更新中

RZ50 ボアアップ向け 強化オイルポンプへの挑戦

内容が増えたので移植、加筆修正等を行い別記事化しました。
以下本文


TZR/TZM50RやRZ50の所謂「4EU系」エンジン向けのボアアップキットとして、デイトナをはじめとしてオートボーイやキタコ、リップス等のボアアップシリンダーが市場に流通している。これらは一般的に最高速のアップやよりパワーを捻り出すことを目的とするため、混合給油、もしくは分離混合併用での使用が推奨されているなどしている。しかしながら、混合給油のためには常にオイル缶を持たねばならず、これは長距離ツーリングでは厄介な存在になる。
大阪から伊豆まで普通に移動する私にとって、50ccのパワーで足りないわけではないが、常に高回転で回さなければ流れに乗れないのはいささか寿命に悪い。回しすぎず快適に街乗りや長距離移動を行い、名四国道などでホワワkm/h以上の流れに難なく乗るためには、やはりボアアップは必要だ。現状だと常にレブ当てしないといけない。しかし分離給油はしたくない。このような悩みを抱えている人は、案外多いのではないだろうか。

一応、デイトナのボアアップキットでは、給排気系が純正の場合はそのままのオイルポンプで良いとされている。昔の2stのボアアップキットでも、そのようなことが多いだろう。実際、純正の分離給油というものは安全マージンがあるので、その範囲内に収まるレベルであれば、混合を使わなくても良いという考えだ


いいわけ無いだろうが


数百キロの距離を移動する私にとって、出先でぶっ壊れるのは死活問題。常に全開で回し続けても焼き付かない程度にきちんとした適正量の油膜をマージン込みで維持したい。

4ストロークエンジン、特にモンキーやエイプなどのエンジンであれば、強化オイルポンプというものが販売されている場合が多い。しかし今は令和の時代。2stの強化オイルポンプなんてものは販売されているはずがない。ジャイロキャノピーなどは、分解可能なオイルポンプのため改造によって吐出量を増大させるなどが可能なようだ。おそらく、3TU系のエンジンについても分解可能なのでできるだろう。しかし、4EUエンジンのオイルポンプは分解不可能な形状をしている物がほとんどだ。唯一、TZR50Rのある世代のエンジンにのみ、DT230やTZR125Rなどと同一構造のオイルポンプが搭載されており、それは分解改造が可能ということらしい。じゃあやってみようじゃないか……というのが、今回の記事の前日譚(前置きが長い)


最初から改造可能なオイルポンプの存在を知っていたわけではなく、最初は輸出モデルの同一クランクケースを使用しているTZR80RRの4BAエンジンのオイルポンプを使えばいいんじゃなかろうか、という試みを思いつきました。
しかし、eBayで当該のブツを買うにしてもちょっと種類も多くて想定しているブツがきちんと届くかわからん!ということで半ばあきらめていたところに、Twitterでそのポンプの情報が飛び込んできました。


IMG_1026

分解状態で失礼

この樹脂プーリーのタイプのオイルポンプは、プランジャ径と取り付け穴形状がTZR125やDT230ランツァと同じなんですね(寸法を実際に私が計測したわけではないですが、多分プランジャまで一緒なんだから間違いないと思われる)
分かる人にはわかりますが、カム山でオイルポンプのプランジャストロークを制限する?調整する?ことで圧送量を変化させているということは、そのカム山を削ればストロークが増えます。
ジャイロキャノピーの改造とかではオイルポンプの加工記事が検索すればヒットします。



上記ツイが消えたときのために転記
TZR50R(後期型) 最小ポンプストローク 0.09mm         最大ポンプストローク 1.13mm TZR125R(4FL) 最小ポンプストローク 0.20mm         最大ポンプストローク 2.78mm

つまり、プランジャの上下を最も制限しているTZR50Rのカム山が一番高いので、TZR50Rのオイルポンプを買ってばらしてカム山のプロファイルをいい感じにしてやれば80ccとかの排気量に合ったオイル混合量になるはずなので、分離のまま乗ることができるはず。純正のカムを削らなくても、3Dプリントでカムを作ることもできると思うので、自由なカムプロファイルに設定することができるでしょう。


ということで、オイルポンプ買ってきたので検証開始

IMG_0641


まぁこんな感じにドレンのインサートナットが抜けるという小さなトラブルは有りましたが、簡単に分解できました。

このオイルポンプの分解時にゴムのメクラ栓を外す必要がありますが、どうやっても無傷で摘出することは不可能です。そのくせ部品設定がASSYなので発注も不可能(たぶん裏型番は存在していますが特定が不可能です)。しかし、こちらは汎用のオイルシールが市販されていますので、それで代用可能です。DT230,TZR125等の同型オイルポンプも同様に使えるはずですので、ぜひ試してみて下さい。

 

純正が厚み4.5(だったと思う)、これは厚み5ミリですが、問題なく使用できます。

話を本筋に戻しますが


IMG_0644


で、このカム山の黒いところを


IMG_0645


削りました。ちなみにプロファイルは適当です。多めに削ってあるのでたぶんオイル多すぎるくらいだと思います。少なくとも純正よりかは削ってある以上、吐出量は増えるはずなので、このまま50ccに取り付けて乗るとオイルが濃すぎてパワーダウンする程度で壊れやしないと思います。


しかし!今や貴重な2stMT者のカムを削って無駄に消費するのもダメだろうということで、3Dプリントでカムを発注してやろうということになりました。

DMM.makeのナイロン印刷であれば、おそらくナイロン12のため耐油性、耐摩耗性、剛性などに問題はなさそうです。問題は寸法誤差の吸収ですが…

とはいえ、先にカムを削ってしまったので、純正のカムの状態があまりわからないまま作ることに。どうせ楕円で作れるやろと思いましたが、色々と甘かった。

スクリーンショット 2021-01-13 020315


これが現在最新版の寸法誤差込みのボアアップオイルポンプカムのデータです。次の図は、それを純正カム(後日ヤフオクで落とした)に落とし込んだ図になります。

Eri_AWUVEAAQnnz


全閉時はカムが最も高くなる付近でプランジャの動きが最も制限されるのですが、もう少しヤマが低いようです。
私は単なる円と楕円で形成されていると思いこんでいましたが、どうやら違うようで、実際はこう

Eri_qrAUUAIOhsn


二重円と楕円が正しいようです。今後はこの情報も用いてボアアップオイルポンプカムの設計を進めていきたいと思います。(とはいえ、試作段階では高すぎる山をヤスリで削るだけになりそうです)


スクリーンショット 2021-01-13 023641


こんなかんじで、DT230等のデータを頂きながらいい感じになる吐出量を推定し、マージン込みでカムプロファイルを決定しています。

まあ少なくとも、純正より吐出量が増えていれば焼き付くことはないと信じて作っていこうと思います。

試作が完了すれば次は各種強度試験を行い、ボアアップして性能試験を実施したいと思います。

長距離試験も当然ながら実施し、高回転域での焼付きの心配もなさそうだと確信できた場合、カスタムパーツとしてキット販売を行おうと考えています。
オイルポンプの形状が大きく変わってしまうので、それと並行して専用のカバーもRZ50向けに制作します
ご期待ください。


おまけ

オイルポンプの回転軸、それもクランクケースにくっつく側のオイルシール あれ部品でないんですよね。




ここから買えます(情報提供:
@hositaro543
)。情報提供ありがとうございます。
どうやら若干厚いらしいですが問題ないみたいです。国内で買えるシールに関しては、形状と用途から汎用品を探しましたがダメだったようです
こんなところからオイルシール買う人は自分で寸法測ると思うので書きません。めんどうなので。次にオイルポンプ出してくることがあればその時に測りますね

2021/11/25追記
これ当該サイズのシールポチっても一生届かないので注文してはキャンセルされて低評価、注文してはキャンセルされ低評価ってのを繰り返してたらついにページ消えてましたね 在庫無いなら出品するなド阿呆め……

ということでこれに適合するシールは気が向いたらまた捜します

RZ50 リアサス強化レシピ (記事移植・改訂版)

ガチガチすぎて過積載でオフロード行った結果フレームをぶち折りました!!!!

対策改造を実施済みで現在性能評価中ですので、オンロードでガチガチのセッティングが良いという方以外はオススメしません(街乗りでもけっこうガタガタくるので、セミリジッド状態とも言えます)

以下本文

RZ50リアサス強化レシピ(改訂版)

RZ50 リアサス [検索]すると、なんとまあローダウンやらモンキーのツインサスを加工ポン付けしてキャッキャしてるおおよそ人類とは思えないようなひどい情報が散見される。ツインサスをモノサスの車両に搭載するなど言語道断であるし、そんなものがまともに走れるとも思えない。というかそもそも私は車高を若干上げたいくらいだし荷物を載せても沈みきらないリアサスが欲しい。

RZ50にリアキャリアを搭載してキャンツーをするようになり、リアサスの弱さが際立ってきた。リアが減衰弱い+リアサスがふにゃふにゃなおかげですぐに底づきする。具体的には、ちょっと勢い付けてシートに座ると底づきしてしまいます。走行中はギリギリのところで踏ん張ってるんですが、大きめの段差が来ると当然のように底づきします。
分解の結果、油は抜けてないっぽいんですがどうやら高圧ガスが抜けていたようでして、明らかにダンパーの動きが弱くなっていたので、結果としてはリアサスがしょぼかったと言うだけなのですが……そもそもリアサスがよわよわすぎるという問題は大いにあるでしょう。

純正の原付のサスなので当然プリロード調整などはありません。リアショックを流用なり何なりして強化しようと思いました。

とはいえ、RZ50にはモノクロスサスペンションいうカンチレバー式スイングアームが搭載されています。これは一部のヤマハオフ車とRZ等に搭載されているサスペンション形式で、通常のモノショックと比較すると比較的エアクリボックスの形状がクソ複雑で、スイングアームから先全部、もしくはエンジンを降ろさないとエアクリボックスが外れないということが知られています(クソ)

その特性上オフ車に搭載されることがほとんどのため、リアサスのトラベル長を確保するため、構造的にリアサスの全長を長くできるようになっており、事実平均的に全長が長い傾向にあります。これはリンク式サスペンションが開発される前の遺物であるため、このようにしてリアのトラベルを稼いだという認識です。

故に、流用可能なサスペンションがほとんどありません。一部の人々は延長兼マウント形状変更のためにアダプター的なものを制作してポン付けということもされている方がいるようですが、基本的には流用ポン付けは不可能です。RZ50に対しては、DT50等の長さ違いのものを入れることは一応ステーをちょっと曲げるなどすれば一応入りますし、ステーを曲げるのは太さの問題なのでそれは仕方ありませんが、車高が大きく変わるなどの弊害もあります。そのぶんサイドスタンドの加工は必須となります。

私は今回、DT50、RZ50、TW200のリアサスを入手し比較検討したところ、TW200のショックアブソーバーにDT50のリアサスを入れて加工すればポン付けできるんじゃないかということを思いつきました。

以下に、各種寸法を記載します。

 RZ50DT50TW200
ジャンルオフ車オフ車オフ車
車両重量90kg87kg128kg
サスペンション形式カンチレバーカンチレバーモノショック
バネ線径8911
バネ内径405555
バネ外径557380
バネ自由長
(中古かつ使用頻度不明)
155175193
有効巻数654
巻ピッチ(目算)233442
マウントカラー長40,4040,4040,45(要加工)
カラー内径12,1212,1212,12
取り付けピッチ325345335
システム全体での
最大外径
557380
    

   

まず、RZとDTは足回りとフレームがほぼ同一構造なので互換性があります。しかしTW200はサスペンション形式が違うので、バネレート含め各種パラメータが大幅に違います。一般的にTWは足回りがへにゃいと言われているようですが、カンチレバー式のトラベル長とTW200のそれと比較すると車重の差以上に硬くなるはずです。(DT50は軽い上にストロークが長い、TW200は重いのにストロークが短い)
ダンパーロッドの太さもDT等と比較しても太いですし、そもそもダンパー自体のかなり減衰が硬めです。おそらくガス圧なども段違いでしょう。

次に、RZ50とDT50とでダンパーユニットを比較してみると、取り付けピッチがRZ比でDT50が+20mm変化します。そのまま付けるとスイングアームが大幅に下がる=車体がかなり傾くのでサイドスタンドの修正が必要になります。

しかしながら、TWであれば+10mmと、この程度であればぎりぎり許容範囲なので、TWのサスペンションユニットであればいい感じになるんじゃないか?と思われます。(ただし、路面状況にかなり左右されるようになってしまったので、私はサイドスタンドに下駄を履かせることにしました)

が、前述のようにTW200のカチカチのリアショックをそのまま取り付けてもうまく動作しませんし、普通にスルーしてますけどカラー幅の片方は45あるので両端を2.55ミリは削らないとまず入らない。まぁ削ればポン付けなので誤差の範囲でしょう。
しかしながら、表には記載しておりませんがRZ50とTW200のダンパーユニットのストローク量はどちらもおおよそ50mmであり、色々と都合がいいです。DT50だとRZ純正以上にダンパーユニットが縮むので、自作リアキャリアの補強フレームにヒットしてしまいます。これはちょっと都合が悪い。
また、RZ50に搭載するならどっち?と言われたら、オフロード性能は悪くなってもTW200用を搭載したい。

とはいえ再三申しておりますが、削ってポン付けできたとしても硬すぎてリジッドになったら意味がありません。そこで、スプリングに目をつけます。
DT50のスプリングがTWと内径が同じで少し短いだけなので、TWのダンバーユニットにスペーサーを入れたらポン付けできます。DT50は一応RZ50と比較してスペックも近く、バネレートもRZ50に合うはずなので、つまりこれ「ダンパが固めでdt50と比較しても車高アップがちょっとマシになる。でも若干バネレートは弱い?」感じのリアサスペンションユニットが爆誕してしまうのではないか?

ということで、検証開始。(なお、この組み合わせは結果的にいまいちでした。一応記録として記載してますが、さらに改良します)

IMG_1113


IMG_1115


DT50のスプリングの自由長が175、TW200が193でTW200のアブソーバにDT50のスプリングを入れるという時点でリアサスの中にスペーサーを入れなければなりません。ジュラコンを旋盤で削って入れました。t20で内径55、外径71で削りました。機材的に可能であればもっと外径をスプリング直径まで大きくしてもいいと思います。うちの卓上旋盤じゃこれが限界でした。


IMG_1100


あとここですね。両側2.5ミリ削る必要があります

IMG_1101

コンタで切りました。削りすぎてるのでワッシャーとか本来かませるべきなんですけど面倒なのでこのまま行きました。市販のワッシャーだと分厚すぎて削らないと入らないので…まあ多少隙間あろうがサスペンションが斜めになることなんて殆ど無いでしょ…
あ、錆止め塗装はしましょうね(私は忘れました)

で、実際に使った感想としては微妙。前よりはよっぽどマシと言う感じ。

まず問題点。バネレートが弱い。DT50のよわよわスプリングに対してTWのダンパーが硬すぎるので、バネで沈んだら沈んだ先のダンパーがめっっちゃ粘るところで常用されるイメージ。一応底づきはしないが、減衰が硬すぎてガッタガタって感じ。この状態で日帰り金沢ツーリングで580kmほど走ったところ、ケツが破壊されました。

つまり、いい感じにスプリングを硬くできればよいということですね。しかし、これ以上長いカラーを入れてプリロードかけるのも組付けのときに危険ですし、カラーが破損した際に走行不能になる危険もあるので、あんまりこういうのをやるのはよないですよね

ところで、DT50のダンパーにFZ250のスプリングを入れるという改造例があります。実際、寸法ほぼ同じでいい感じに固くなるらしいので、それを実施すればいい感じになるんじゃないだろうか。

DT50に乗せる場合はFZ250の物が必要らしいですが、今回搭載させるダンパーユニットはDT50のものではなくTW200のものなので、FZR250(2KR後期型、マウントがコの字型)のものに交換してみます。あのへんも若干年式違いとかがあるのでややこしそうですが頑張って色々試してみてください。
調べた限りでは、FZR250前期型はFZ250と共通?らしく、マウントの片側がコの字型になっていないタイプであれば、DT50のスプリングとほとんど同じ長さであるため流用可能らしいです。

今回私は後期型のものを選択したので、TW200のスプリングよりわずかに(5~10ミリくらい?)短いのみでした。ですので、先程作ったジュラコンスペーサーは使えないのでちょっと薄いスペーサー作って入れました。スペーサー入れないとスプリングのプリロードがゼロになるので、そのまま使用するとスプリングの固定金具が外れてしまう危険があります。必ず、適当な8ミリ程度のスペーサーを入れる必要があります。

で、結局何をしたのかをまとめますと

TW200のダンパーユニットを削って両端40mmのマウントに改造し、FZR250(2KR後期型)のスプリングと8ミリ程度の厚みのスペーサーを入れたリアショックユニットをRZ50に搭載するといい感じになります

シートのアンコをマシマシにしして伊豆までちょっくらツーリングに行ってきましたが、まあちょっとリアサスが硬いセッティングになったなという印象で、積載時も底づきが怖くありませんでした。

お試しあれ

追記
DT50のリアサスのプリロードを上げたサスペンションを入れてみようとしたところ、メインハーネスが干渉して入りませんでした。搭載の場合はメインハーネスの取り回しの変更が必要となりますが、フレームの外にメインハーネスが来るようになるのであまりおすすめはできません。
TW200のショックなら、クリアランズがギリギリですが搭載できます

更に追記
XS250spのリアショックも寸法的には搭載可能そうです(マウントカラー長上下40mm、穴径上下Φ12、ピッチ355)
純正より30mmも長いのでとんでもなくケツ上がりになりそうですが、ここまでくるとリムをCRMのやつとかに替えてインチダウンを図っても良いかもしれません。スプロケは420サイズになりますがYSR50のものを使えばタイヤ直径変更に伴う二次減速比の調整も可能そうです
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